この委員会には決定を素早く下すために必要な権限があり、時間のかかる各種の諮問手続きはない。フィードバックを行うためや連帯意識を高めるために、この委員会は定期的に会合を開いている。
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法律の執行任務については、法務省がすべての政策の主導権を持っており、国家警察庁の任務として実行されている。特定の任務行動に際しては、海事問題を専門に担当している検察官が管轄の上級警察署長と協議して最終的なゴーサインを出す必要がある。例えば行動を秘密裏に行うのかそれとも公然と行うのか、また許可される動員力はどの程度のレベルにするのかなど、意図する行動については検察官が許可する。
○こうした海事法の執行任務をそれ以外の沿岸警備任務と調整するため、国家警察庁はCGCに一人の上級警察官を任命しており、また、ここには海上警察チームの隊長も派遣されている。
この警察の司法連絡官の任務は、国家警察庁の枠内ですべての海事関係法を執行するとともに、当警察とオランダ及び外国の他の法律執行機関、検察庁、オランダ沿岸警備隊の指揮官との間で連絡任務を実行することである。
この連絡官の執務室は、各種の声明文、公式レポート、監視レポートを処理するための国際的なセンターでもあり、各種の調査活動の内容や進捗状況の監督も行う。
○海上事件に対して十分な対応を要求されるケースが多くなっているのに応えて、最近Maritime Police Team海上警察チームが組織された。このチームは、オランダの船舶に対して行われた犯罪に関する調査を世界中で実施することができる。北海においては、哨戒機や現地の警察と協力して、麻薬取引の取締りなどの警察任務に就くこともある。
オランダ政府が1997年に排他的経済水域(EEZ)を設定する計画を決定したので、今後このチームの任務はますます重要になるだろう。このEEZによって、オランダの管轄権は領海(12NM)から大陸棚のうちオランダに帰属する部分にまで拡大することになる。この部分には船舶航行のきわめて多いレーンがいくつもある。海上警察チームは、
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